シナプスの笑い Vol.18
座談会では、自閉を通して統合失調症を回復していった軌跡を体験者たちが語り合います。
利用者の希望に寄り添いながら、入院に頼らないで地域で暮らすことを目指す精神医療保健福祉の新たな挑戦「アウトリーチ推進事業」に関するスタッフの講演も収録しました。
新連載の漫画「サバイバーズ・ミッション」では、作者が受けたいじめの体験を土台に、つらかった経験を他者のために活かそうと試みます。
A5判(148×210ミリ)
128頁
定価 (本体762円+税)
ISBN 978-4-904380-16-1 C0093
2012年10月1日発行
年間定期購読はこちらから
https://lagunajapan.official.ec/items/38597142
内 容
特集
座談会:豊かな自閉と回復 ~統合失調症を受容して生きる~
統合失調症の回復とは。「豊かな自閉」を通して回復していった軌跡を7名の体験者、医師、PSW、新聞記者が語り合う。
講演会:人とつながる ~精神障がい者アウトリーチ推進事業から見えてくること~
平成24年8月18日、鹿児島県精神保健福祉士協会で開かれた研修会「精神障がい者アウトリーチ推進事業」において、同事業に参加のスタッフの発表を収録。
利用者の希望に寄り添いながら、入院に頼らないで地域で暮らすことを目指す精神医療保健福祉の新たな挑戦について語られている。
手記:福島県相双地区における精神科医療保健福祉の復興に向けて
東日本大震災で大きな被害を被った福島県において、精神医療復興のため尽力する、米倉一磨センター長の手記を掲載。シリーズ第二回。
「Mind Matters」
オーストラリアの中学高校の、包括的学校精神保健プログラムに使われているテキストを翻訳して紹介。第5回はストレス撃退法のひとつ「リラックスの手引き」について。
連載・投稿
漫画「サバイバーズ・ミッション」
新連載。連日報道される「いじめ」問題。このマンガは、作者が受けたいじめの体験を土台にしたフィクションである。「サバイバーズ・ミッション」とは、「いじめや虐待をくぐり抜けて生き残った人々が、つらかった経験を乗り越え他者のために生かす使命」のこと。作者はいじめの体験を書くことで、使命を果たそうとする。
「壁の向こう側」
新連載。杏には、よき相談相手がいる。常にそばにいるが、姿が見えない〈友達〉。いつも相談すれば答えてくれた(友達)が、ある日突然「死ねばいいのに」とささやき始めた・・
「昆虫さん七変化」
第三話。海に沈み続ける僕に、牛の形をした雲<牛くん>とお姉ちゃんが「仕掛けられた爆弾」について教えてくれた。
「桜の木の下で」
最終話。保護室で母の声と別れ、雪美は病気と闘う決意をする。閉鎖病棟に移り、面会に来た父と交わす言葉から、新しい人生が始まった。
漫画「風の歌を聴きながら」
第六話。昭和五十九年、三度目の精神科入院。歌人である主治医から短歌の奥深さを教えてもらい、歌を一生詠もうと決意する。
「ゆきあたり、ばったり、ばっちり」
私の人生は「ゆきあたりばったり」だったようだ。そしてそれは「ばっちり」だったのかも知れないと振り返る。
「ノンフィクション精神事典」改め「統合失調症体験事典」
体験者からみた「約束」「勇気」「欲動」とは?
統合失調症の体験者がユーモアを交えて定義する用語の事典。
「ブログ来恩館便り」
障害年金にまつわる事情と、ネットを使った健康管理システムついて夢想する。
「ことわざかるた」
第二回。「くちは災いの元」「こうかい先に立たず」「すぎたるはなお及ばざるが如し」などをウツの気持ちで表現。
「ラグーナ出版制作部の本作り」
第七回では、コラム本「働くことと回復」の制作過程を紹介。また、制作部で働く精神障がい体験者の声も紹介。
「のんのんとマリマリと桜」
のんのんとマリマリの住んでいる街は「桜通り」といわれるほど、春には真っ白な花のトンネルが広がる・・・
体験記「ぬちぐすい(命の薬)を求めて」(最終話)
沖縄へ失踪して一ヵ月、「ぬちぐすい」で心の疲れを癒され落ち着きを取り戻した自分は家族が捜索願を出している事を知る。
漫画「僕の名前。」
僕の名前はシン。僕の名前を付けてくれたのはおばあちゃんとおばさんなんだ。
自分の名前の由来を知り、ますます名前が好きになったシンのおはなし。
投稿作品解説
作品名:「壁の向こう側」
これは、事実に基づいたフィクションです。娘「杏」の視点と、母親「幸子」の視点から描いています。田舎育ちである私が、地域的な差別や偏見に苦しむ方々の助けになれば、と思って書きました。よろしくお願いします。
作品名:「サバイバーズ・ミッション」
現在いじめで苦しんでる人、いじめられた過去に苦しんでいる人、色んな人に読んでもらいたいなと思っています。
目 次
第Ⅰ部 特集
座談会:豊かな自閉と回復 統合失調症を受容して生きる
講演会:人とつながる 精神障がい者アウトリーチ推進事業から見えてくること
手記:福島県相双地区における精神科医療保健福祉の復興に向けて(米倉一磨)
翻訳:オーストラリアの包括的学校精神保健プログラム『Mind Matters』(緒田士郎)
第Ⅱ部 連載
漫画:サバイバーズ・ミッション(あみり)
小説:壁の向こう側(綾)
小説:昆虫さん七変化(熊谷ベッポ)
小説:桜の木の下で(日向葵)
漫画:風の歌を聴きながら(東瀬戸サダエ・星礼菜)
随筆短歌:ゆきあたり、ばったり、ばっちり(東瀬戸サダエ)
ノンフィクション精神事典改め統合失調症体験事典(竜人)や~よ
小説:私は七分の一 (竜人)
ブログ:来恩館便り (石橋勝)
詩:人生がすべて灰色ならば(石橋勝)
かるた:ことわざかるた(MARIA / あみり)
会社紹介:ラグーナ出版制作部の本作り 第七回(ハルナリ・ぽれぽれ)
第Ⅲ部 投稿
小説:のんのんとマリマリと桜(松はなこ)
体験記:ぬちぐすい(命の薬)を求めて(続)(早川雷蔵)
体験記:「未来への願い」(パスタマン)
体験記:思いやり障がい者、健常者(ムーミンパパ)
体験記:五十歳になる前に、自分を振り返ってみて(俊之介)
体験者研究:何かに追われている(リアル)
体験者研究:指令! 幻聴のメカニズムを解明せよ(一文字猫麿呂)
解説と抜粋:自叙伝「青春日記」(原作 時進/解説 ウナム)
詩:宝物(笹井瞳)/にぎり寿司(野田修一)/居場所としての言葉(雪時)/病める一人の女性に(PAUL)
短歌:闘病短歌(中山芳樹)(上谷香保子)(池之上弘)
漫画:僕の名前。(栗ちゃん)
投稿イラスト:(アメーバブログでおなじみの鼓舞苦労)(村田和文)(上谷香保子)(蒼空)
A5判(148×210ミリ)
128頁
定価 (本体762円+税)
ISBN 978-4-904380-16-1 C0093
2012年10月1日発行
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