オンリーワンの福祉計画
地域福祉計画や介護保険事業計画、障害福祉計画ほか、行政に課せられている複数の福祉計画づくり。福祉のニーズが多様化する昨今、適切で的確な福祉計画の重要性は高まっているが、国からの自治体への要請も複雑化しつつあり、人口減少等に伴い担い手が不足する自治体では計画づくりに手をかけられず外部委託せざるをえないケースも増えている。
「大事なことは(中略)その自治体の状況に見合った、自治体の身の丈に合った計画をつくることではないか」(本文より)
専門家に丸投げするのではなく、住民の参加も得て自治体が主体的につくる福祉計画のあり方とは。多様な現場でプランニングに携わってきた著者が、豊富な経験をもとに、今後の福祉計画づくりに必要な視点を探り、展望を描く。
高橋 信行(たかはし のぶゆき):著
A5判上製 208頁 ISBN978-4-910372-36-5 C3036
定価2970円(本体2700円+税) 3月13日刊行
自治体主体の福祉計画づくり
人口減少時代の福祉計画づくりを、実りあるものとするために
内容(目次より)
1章 老人保健福祉計画から始まった個別福祉計画
―分権化として自治体の主体性と住民参加の福祉計画は達成されたか―
第2章 3町が一緒につくった福祉計画
―徳之島3町障害福祉計画―
第3章 ナンバーワンよりオンリーワン
―南大隅町地域福祉計画―
第4章 現在の福祉計画ノート
―リサーチとプランニングプロセス―
第5章 姶良町社会福祉協議会あり方検討会の活動
第6章 地域福祉活動計画と住民参加
―隼人町地域福祉活動計画の軌跡―
※章題には合併等により現在は変更となった自治体名を含みますが、論文内容に鑑み初出時のままとしています。
著者プロフィール
高橋 信行 (たかはしのぶゆき)
1954(昭和29)年大分県生まれ。最終学歴・駒澤大学大学院人文科学研究科社会学専攻(博士後期課程単位取得)。
現在、鹿児島国際大学福祉社会学部教授。
主著『わたしはどのようにしてソーシャルワーカーになったか』(中川書店、2022年)。
共編著『地域文化と福祉サービス』(日本経済評論社、2001年)『地域福祉と介護保険』(ナカニシヤ出版、2002年)『事例研究・教育法』(川島書店、2004年)『現代社会福祉』(ナカニシヤ出版、2005年)『福祉実践と地域社会』(同、2010年)ほか。