鹿児島市第5回児童書出版助成作品 まみちゃんのなみだのあじ
ばっばんは
いつでも そばにいるからね
戦後をたくましく生き抜いた女性や子どもたちの心の交流を描く、古き良きふるさと鹿児島の物語。
戦後の復興の中で、貧しくも明るく暮らす子どもたちを、いつもそっと見守ってくれた「ばっばん」の存在。
地域で助け合い、人と人との絆が強かった人間味溢れる時代の情景を、素朴な鹿児島弁と味わい深い挿絵で丁寧に描きだす。
A4判横本(29.7×21 ミリ)
32頁
定価 (本体1500円+税)
ISBN978-4-910372-00-6 C8793
2021年1月8日発行
著者
作/南 善文(みなみ よしふみ)
1963年、鹿児島県生まれ。約30年会社員として勤務後、48歳で鹿児島中央看護専門学校に入学。51歳で看護師国家資格を取得。
公益財団法人慈愛会「谷山病院」の看護師を経て現在、同法人の就労支援センター「ステップ」施設長。
少年期より書き続けた作品で、『息子の応援団長』第29回PHP賞ほか、自伝小説『悠久の笹舟』(アジア印刷株式会社)等、100編を超える。
絵/益山素々(ますやま すず)
2001年、鹿児島県生まれ。鹿児島大学在学
中。趣味はソフトボール・料理・裁縫など。
幼少時から絵を描くことが好きで、今回、南善文氏の勧めで絵本作りに初参加。
本文(あらすじ)
まみちゃんはしっかりものの5歳の女の子。
ある朝、一人で幼稚園の準備をしていると、弟のよしちゃんが幼稚園の大事なおたよりを破ってしまった。
悲しくて涙がとまらないまみちゃんの元へ、近所に住む優しいばっばんが現れて…。
いつもごつごつした大きな手でまみちゃんの涙をふいてくれる、ばっばん。
ばっばんの優しさが、まみちゃんのなみだのあじを変えていく。
著者まえがきより
昔、鹿児島では親しみのある「お婆ちゃん」のことを「ばっばん」と呼んでいました。
昭和40年代前半、貧乏ながら明るく仲良く育つ三姉弟と、面倒見の良い「ばっばん」とのふれあいを、実話に基づき作品化しました。