そのときラジオは何を伝えたか  - 熊本地震とコミュニティFM

そのときラジオは何を伝えたか - 熊本地震とコミュニティFM

¥2,046

被災者へ情報は届いたか?
~ コミュニティFM研究第3弾 ~

震度7を記録した熊本地震。揺れる現場で、被災者に情報を送りつづけた熊本シティFMの防災報道をもとに、改めてコミュニティFMの災害時の役割と放送体制を問う。

全国に300ほど存在するコミュニティFMは、災害発生時には「臨時災害放送局」ともなり、災害時の有効メディアとして注目されているが、いざという時の放送体制の整備状況は局により格差が大きい。
災害時こそ、取材力・情報整理力・パーソナリティの表現力・経営サイドの後方支援力などコミュニティFMの真の総合力が問われるが、伝えるべき情報を伝えるべき時に本当に被災者に伝えることができるのか?

『ラジオは君を救ったか?-大震災とコミュニティFM-』『岐路に立つラジオ-コミュニティFMの行方-』に続き、コミュニティFMが災害時に克服しなければならない課題を探る、著者のコミュニティFM研究第3弾。

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四六判(128×188ミリ)
184頁
定価 (本体1860円+税)
ISBN 978-4-904380-56-7 C0036
2016年9月16日発行

著 者

米村 秀司

1949年生まれ。
1971年同志社大学卒。1971年、KTS鹿児島テレビ放送入社。報道部長、編成業務局長、企画開発局長などを経て現在、鹿児島シティエフエム代表取締役社長。
1999年、ローマ法王ヨハネパウロ2世に特別謁見。
【主な著書等】
「博学紀行・鹿児島県」福武書店(共著)1983年11月
「スペインと日本人」行路社(共著)2003年3月
「消えた学院」ラグーナ出版 2011年7月
「ラジオは君を救ったか?」ラグーナ出版 2012年6月
「岐路に立つラジオ」ラグーナ出版 2015年5月

序(本文より)

続いた。
地震発生直後から熊本シティエフエムは「防災メディア」として懸命に生活関連情報を伝え続けた。
熊本シティエフエムの松本富士男社長から電話があったのは、地震発生から1週間も経たない時だった。
「明日から臨時災害放送局へ移行する。これまでの対応とこれからの動きをまとめたい!」
私は熊本へ向かった。
八代市から熊本市までの間は、多くの民家の屋根がブルーシートで覆われ、大地震のつめ跡を残していた。

社内のロッカーや備品棚があちこちで倒れ、CDなどが散乱した熊本シティエフエム。こうしたなかでも、スタッフらは懸命に放送を続けていた。
コミュニティFMは災害時の有効メディアとして各地で開局している。その数は全国で300近くになる。コミュニティFMが災害時の有効メディアとして機能するには、「取材力の向上」「放送を支えるための財務上の余力」など、さまざまな課題を克服しなければならない。

開局20年を迎えた鹿児島シティエフエムは、開局時から同様の歴史を有する熊本シティエフエムの災害対応を検証することで、「地域に寄り添った放送とは何か」を改めて考える手掛かりにしたいと思う。
そして、全国のコミュニティFMの経営者や現場スタッフが「災害報道の在り方」を考え直すきっかけになれば良い。

(略)
「今、被災者が求めているものは何か」
「今、行政が出すべき情報は何か」
「今、救援者に伝えたい情報は何か」
すべては「今、何を放送すべきか」である。

全国のコミュニティFMが「防災メディア」として機能し、地域から信頼されることを願う。

目 次


はじめに

第1章

ラジオを聴きながら泣いた
その日
司令塔の役割
2度目の震度7
伝えた情報
臨時災害放送局開局へ
誰が放送内容の点検を?
司令塔・松本富士男社長に聞く
そのとき私は

第2章

臨時災害放送局の仕組み
中越地震「FMゆきぐに」の取り組み
中越地震の報告書
東日本大震災時の臨時災害放送局は今
「わたりさいがいエフエム」の場合(宮城県亘理町)
「りんごラジオ」の場合(宮城県山元町)
「けせんぬまさいがいエフエム」の場合(宮城県気仙沼市)
臨時災害放送局の課題

第3章

伝えるべき情報の限界
隣県・鹿児島シティエフエムも臨戦態勢へ
災害時の鹿児島シティエフエムのHP
番組構成は2パターン
くまモンあのね!
テレビは何を伝えたか?(熊本県民テレビ・小川真人アナ)

第4章

終わりのない地震
被災地を歩く
自治体や防災機関等が発信した情報は
参考資料A
「防災メディア」としてのコミュニティFMへ
参考資料B

あとがき