中井久夫と考える患者シリーズ1 統合失調症をたどる

中井久夫と考える患者シリーズ1 統合失調症をたどる

¥2,750

精神科医・中井久夫と患者の共同作業
まったく新しい統合失調症の手引書

「どんな統合失調症患者も百パーセント統合失調症的ではない」
中井久夫は、日本を代表する統合失調症研究者であり、常に患者と向き合い「希望を処方」してきた。「統合失調症は治りにくい病気ではなく回復を妨害する要因が多い病気である。本人と家族と医療陣の三者の呼吸が合わなければ、この病気の治療は第一歩からつまずく」と中井はいう。

本シリーズは、患者、家族、支援者が統合失調症を理解し、ともに回復を目指すものであり、中井の膨大な著作から言葉を厳選して、患者の側から読み解き、中井自身が新たな解説を加える。

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四六判(128×188ミリ)
256頁
定価 (本体2500円+税)
ISBN 978-4-904380-46-8 C3047
2015年11月11日発行

著者・監修者

中井 久夫

1934年奈良県年生まれ。
京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。甲南大学名誉博士。精神科医。
著書に、『中井久夫著作集―精神医学の経験』全6巻別巻2(岩崎学術出版社、1984-91年)、『家族の深淵』(みすず書房、1995年、毎日出版文化賞受賞)、『統合失調症』全2巻(みすず書房、2010年)など多数。
精神医療のみならず文学、詩、絵本など幅広い分野で、英語、ギリシア語、フランス語、ドイツ語などの翻訳書がある。
2013年、文化功労者に選ばれた。

考える患者たち

ラグーナ出版編集部で働く、統合失調症のある患者たち。

はじめに/森越まや(本文より)

本シリーズは、統合失調症を深く探究した精神科医中井久夫先生(以下中井)の著作を、患者と医療者がともに読み、新しい統合失調症像をつくりだしていく試みです。

本書の原点は、2005年、精神科病院のデイケアで作りはじめた一冊の本にさかのぼります。「病の体験を言葉にして力に変えよう」という思いのもとに、患者、医療者が病院の図書室に集まりました。(中略)編集会議は、突然の病に途方に暮れながらも、ともに心を見つめ、世界を見つめ、その先の道を模索するものでした。出来上がった本に回復の象徴である笑いを掲げて「シナプスの笑い」と名付けました。最初は小さな活動でしたが、投稿作品を募集すると全国から声が寄せられるようになり、これを「仕事」にすべく、2008年、株式会社ラグーナ出版を設立しました。現在、約30名の患者とともに出版、製本業務を行っています。
(略)

中井は、「精神には自然回復力がある」とし、「本来統合失調症は、治りにくい病気ではなく、回復を妨害する要因が多い病気である」と書いています。私は現場で迷うとき、自然回復力を妨げないためにどのような治療が必要で、どのような治療は不要かについて考えました。そして、症状に目をとらわれずその人自身と向き合うこと、医師としてのみならず人としてどうあるべきかを(中井から)学んだのです。 いつしか私は、ラグーナ出版で働く統合失調症の患者とともに中井の著作を読みはじめました。「病気の前よりもよくなることを目指す」などの治療目標は患者の腑に落ち、日々を生きるための確かな力となったことを実感しています。 本書の"考える患者"の一人は、「病気を説明する本はたくさんあるのに、病気になったときにどうすればよいか、これからどうなるのかを教えてくれる本がなかった。だからこそ役に立つ本をつくりたい」と語りました。
(略)
編集を終えて、ある"考える患者"は、「多くの人がこの本を手に取って発病を未然に防ぎ、統合失調症を正しく理解してほしいと願うばかりです」と語りました。

第1巻では、統合失調症の経過を丹念にたどりました。どのような状況が発症への準備性を高めるのか、病に圧倒されて言葉でうまく伝えられない前兆期や急性期に患者は何を考え、医療者や家族にどうしてほしいのか、回復期において何が患者の回復を助け何が妨げとなるかを考察しました。
本シリーズは全4巻で、第2巻は症状と治療、第3巻は回復と養生、第4巻はこの病を抱えながら生きることという視点から、統合失調症について考察を進めていく予定です。
私たちが中井先生から得た希望は、必ず多くの方々の生きる力になると信じています。

目 次

本書ができるまで/森越まや

第一章 統合失調症治療への手引き/中井久夫

第二章 統合失調症の経験/考える患者

第三章 統合失調症の経過をたどる/中井久夫・考える患者

発症以前/前兆期/急性期/回復期前期/回復期後期

再録 統合失調症の陥穽

あとがきにかえて

図表 統合失調症の経過―巻末

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